一般社団法人鳴門板野青年会議所

Message理事長メッセージ

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第59代理事長大西 正起

はじめに

 鳴門板野青年会議所は、本年度で創立59年目を迎えます。これまで地域に根ざした活動を積み重ね、確かな歴史を築いてこられた諸先輩方、そして多大なるご支援を賜ってきた関係諸団体の皆さまに、まずは心より厚く御礼申し上げます。私が鳴門板野青年会議所へ入会した当初は、目の前の仕事をこなすことで精一杯で、地域や組織と真剣に向き合う余裕もなく、社業さえしていれば十分だと考えていました。しかし、入会と同時に出会った、地域のために情熱を注いで活動する先輩方の背中に引っ張られ、数々の機会を与えられたことで、初めて一歩踏み出すことの意味を知りました。その一歩の先には、想像もしなかった世界が広がっていて、学び、挑戦し、仲間と共に時間を積み重ねて得た経験は、今の自分のすべてに活きています。本年は、これまでの歩みに深く感謝を捧げるとともに、現役世代としての責任と自覚を胸に、次代へと志をつなぐべくWhole New Worldというスローガンを掲げ、仲間とともに、新しい世界を見つけ、創り、歩んでいく一年を目指してまいります。

青年会議所活動を通じた人と組織を動かす学び

 入会当初、青年会議所は厳しい団体だという印象を持っていました。厳格な規律、礼節ある所作、そして、どこへ出ても気を抜けない凛とした緊張感が漂っており、当時の私はいつも肩に力が入っていたのを覚えています。しかしその中で、指導くださる先輩方は叱るだけでなく、励ましと導きの言葉を欠かさず、何もできなかった私に、できるようになる喜びを教えてくれました。
青年会議所はただの団体ではなく、人を育てる実践の学び舎です。規則や会議運営を体得し、仲間と意見を交わしながら物事を導く中で、人と組織を動かす力が確かに養われました。私たちは今、時代に即した組織の在り方を模索しながら、かつて先輩方がそうしてくださったように、少しの背伸びを重ねて成長していくことを忘れてはなりません。その小さな挑戦の積み重ねが、心の背丈を着実に伸ばしてくれます。本年度は、一人ひとりが組織を支えているという誇りと責任を胸に、自ら考え、行動し、伝える力を育てることを目的とした実践的な学びの機会を大切にしてまいります。

創立60周年にむけて

 1968年に設立された鳴門板野青年会議所は、創立60周年へと向かう直前の59年目という大切な一年を迎えます。これまでの歩みに深く感謝を捧げるとともに、次代へとつなぐ責任と覚悟を改めて胸に刻まなければなりません。この長きにわたる歩みは、先輩諸氏が地域を想い、時代に応じた挑戦を幾度となく積み重ねてこられた賜物です。その志は脈々と受け継がれ、今も私たちの中に力強く息づいています。不連続の中の連続という積み重ねが青年会議所の強みであり、その積み重ねを未来へとつなげていくためにも、60周年を迎えるその時をただ待つのではなく、どう迎えるかを今から考え、準備を重ねていくことこそが、この59年目の私たちに課せられた使命だと考えています。その一環として、本年の創立記念祝賀会において、これまでのご支援への感謝を形にいたします。歴史を学び、想いを共有し、未来に向けたビジョンを描く、青年会議所として地域にどう恩返しができるのか、そして、どんな想いを込めるのか。その問いに全力で向き合うために周年準備委員会を立ち上げます。

今を生きる子どもたちへかけがえのない体験を

 現代の子どもたちは、便利で安全な環境に育つ一方で、自然とのふれあいや身体を使った遊びが減り、運動量や体力の低下が懸念されています。私たち大人には、今しかできない体験を子どもたちに届ける責任があります。それは単なる思い出づくりではなく、挑戦や工夫、乗り越える力を育む原体験の提供です。例えば、木登りのような一見リスクのある遊びこそが、体幹やバランス感覚、限界を知る力や危険予知力を育てます。挑戦する意欲や忍耐、自己決定力や社会性、共感力といった生きる力は、大人が見守る中でこそ培われるのです。今年度は、「ちょっと怖い、でも楽しい」そんなドキドキの体験を通じて、挑戦や失敗から学ぶことを目的とした青少年育成事業を展開し、子どもたちに今しかできないかけがえのない体験を届け、彼らの未来を支える力を育んでまいります。

私たちの住み暮らすまちを想う

 私たちの活動エリアである鳴門市と板野郡は、暮らしや観光の魅力が共存する地域である一方で、南海トラフ巨大地震による甚大な被害が想定される地域でもあり、防災への備えは不可欠です。活動エリア各地で防災及び減災の理念が進むなか、ハードインフラの整備計画は各地で進められておりますが、今後はデジタル技術の活用による新たな防災インフラの展開にも、より一層の期待が寄せられます。だからこそ、私たちが身近な視点から小さくとも新しい仕組みづくりを考える必要があるのではないでしょうか。私たち青年会議所が率先して地域へと落とし込み、防災は特別なことではなく、日常の一部であるという文化を根付かせていく使命があると考えます。また、私たちの地域には豊かな自然、文化遺産など、数多くの魅力的な地域資源が存在します。しかし、その高いポテンシャルを持つ反面、本州から四国への玄関口でありながら、多くの人が立ち寄ることなく通り過ぎてしまっている現状も否めません。例年、地域の魅力を発信することを目的とした事業を実施してきましたが、真に地域に光を当てるには、前年までの活動をしっかりと検証し、反省を活かしながら、目的と手法を磨き上げ、事業の価値を継続的に昇華させていく必要があります。地域の魅力は、一朝一夕に伝わるものではありません。だからこそ、私たちが発信を続けていくことに意味があります。発信の継続こそ、地域への関心を呼び起こし、やがて住みたい、訪れたいという想いへとつながっていくとの想いで地域の皆さまと連携しながら、誇りと危機意識の両輪を持った運動を展開し、未来へと地域の魅力をつなげてまいります。

ASAトライアングル交流圏における近隣ⅬОMとの交流

 ASAトライアングル交流圏推進協議会は、1990年に設立され、徳島県鳴門市・香川県東かがわ市・兵庫県南あわじ市の3地域が、県境を越えて互いの地域を高め合うことを目的として発足しました。このトライアングルは、地理的な形状だけでなく、人と地域と想いをつなぐ象徴でもあります。鳴門板野青年会議所は2023年度より、私たちならではのネットワークを活かし、県を越え価値観や文化を交わし広げていくことを目的としたLOM交流を積極的に進めてきました。2027年度には大鳴門橋自転車道の開通が控えており、今こそ越境型の地域連携を形にすべき時だと考えています。本年は、これまで築いてきた3LOM の絆を土台に、より具体的な連携へと発展させる一年を目指します。継続的に想いを重ねられる仲間づくりに挑戦し、未来の広域的なまちづくりへとつながる、関係性の深化を図ってまいります。

徳島ブロック大会開催におけるブロック協議会との連携

 本年度は、第53回徳島ブロック大会鳴門板野大会が、7年ぶりに私たちの活動エリアで開催されます。主管LOMとしてこの大役を担えることは誇りであり、私たちの活動エリアを発信する絶好の機会です。大会においては、ブロック協議会と連携しながら主管LOMとしての責任を果たし、懇親会では、鳴門市、板野郡の魅力を再認識いただけるような力強さと、私たちらしい温かいおもてなしを体現し、参加者の記憶に残る一日を創り上げます。また、ブロック大会実行委員長をはじめ多くのメンバーが徳島ブロック協議会へ出向の機会をいただいており、それぞれがその役割を全うできるよう、組織全体でしっかりと支えてまいります。ブロック大会は、人のつながりを生む場です。この大会が、誰かの一歩を踏み出すきっかけとなるように、仲間と力をひとつにして臨みます。

知見が組織と地域の未来を創る

 私たちは、地域課題の解決に向けて行動する団体であり、変化の激しい時代の中でこそ、「今、何を学ぶべきか」を見極める力が求められています。地域の未来を担うリーダーとしての資質、組織を運営するマネジメント力、そして人を動かすための伝え方や巻き込み力といった今の私たちに必要な知見を、情熱と柔軟性を持って学び取り、実践へと昇華することです。知ることは力となり、その力は、未来を創る原動力となります。活動の中で培った学びと知見を、組織の中で活かし、地域に還元していくことこそが、団体の存在価値であると確信しています。そして、本年もまた多くの功績を残した卒業生たちが旅立ちます。彼らは数々の経験を通じて多くの知見を蓄え、人を育て、未来を見つめてきた存在です。この尊い知見を、卒業と同時に終わらせてしまうのではなく、現役メンバーがしっかりと受け継ぎ、次代の力として昇華させていくことが、組織の成長に直結すると考えます。想いを伝えること、姿勢を見せること、語り継ぐこと。卒業生の背中が語る青年会議所の本質を、しっかりと次代に落とし込む場を創り、想いが意思となり、そしてイズムとなって受け継がれることで、私たちはこれからも時の変化に負けない強さを持ち続けることができるはずです。

おわりに

 家族の理解と社業の協力に支えられながら、時間や労力、そして少なからぬ自己負担を伴ってでも、私たちが青年会議所活動を続けるのは、このまちに生かされているという実感があるからです。ここには住む家があり、子どもが通う学校があり、働く職場があります。その日々に支えられている私たちが、今こそ考えなければならないのは、このまちに何を返せるかということです。世のため人のために行動する心の先に、自らを利する自利利他の精神があると私は考えています。また、ここ鳴門板野青年会議所で得た経験から、人は人によって磨かれるということを私は実感してきました。本年も志を同じくする仲間と切磋琢磨しながら、組織として成長していきます。そしてその成果を、自分を育ててくれたこのまちへ、これからも暮らし続けるこのまちへ、しっかりと還元していくことをお誓い申し上げます。

Philosophy基本理念

基本理念テキスト

Policy基本方針

  1. 青年会議所活動を通じた人と組織を動かす学び
  2. 創立60周年にむけて
  3. 今を生きる子どもたちへかけがえのない体験を
  4. 私たちの住み暮らすまちを想う
  5. ASAトライアングル交流圏における近隣ⅬОMとの交流
  6. 徳島ブロック大会開催におけるブロック協議会との連携
  7. 知見が組織と地域の未来を創る